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遺言執行者の権限で、相続人全員の戸籍・住民票等の収集ができるかどうか。 [☆相続相談]

財産管理業務の一環として、遺言執行者の権利義務について深めてみましょう。[晴れ]

はたして、相続人全員を漏れなく特定するため、また、全相続人に財産目録開示の通知をするために全員の戸籍や住民票を調査取得することは合法にできるのでしょうか?

以下論じてみます。
不正確でしたら諸先輩のご教授よろしくお願いします。[晴れ]

(1)民法1011条1項は、遺言執行者のための条文であり、作成すべき財産目録も、遺言に記載されている範囲のもので足り、逆にそれ以外の財産調査や作成の権利も義務も存在しないこととなります。(あくまで、遺言執行の円滑な実行のため規定されたものであり、取得しない相続人のために規定されたものではない。という裁判例が存在します。)

(2)また、そもそも、遺言記載財産が不動産だけで、かつ、原因が「相続」の場合は、遺言執行者自体が顕在化せず、遺言執行者の権利義務ともに存在しないこととなり注意を要します。(ただし、取得しない相続人との紛争等顕在化時は遺言執行者の権利義務が顕在化することは周知の通り)
要は、そもそも遺言執行者の権利義務が顕在化しており、遺言執行者の権限に基づいて全相続人の戸籍・住民票がとれるかどうかは、遺言の内容で確認する必要があることとなります。

(3)さらに、遺言執行者に権限があったとしても、さらに復代理や委任により、戸籍・住民票などの収集作業を第三者に依頼することの可否についても確認する必要があります。
そもそも遺言執行業務は、一身専属的であるため、安易に復代理は不可・やむをえない事由がある場合に限り復任権が認められます。(民法1016条)
よって、包括的な復代理や、遺言執行業務の主要部分における復代理は当然不可ですが、一方、遺言執行業務における個々の作業・行為については、第三者に委任しても問題がないこととなります。また、遺言執行業務が専門的な場合には専門家(税理士、弁護士、司法書士、管理業者など)を履行補助者として選任できるという根拠があります。(大決昭2・9・17民集6・501参照)

ですので、司法書士業界において、適切な職務上請求がより重要視される今日ですが
[ひらめき]顕在化した遺言執行業務としての職務上請求ができることとなるわけです。
 
より詳しい方、そうぞご教授下さい。
 
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